海外諸国と比べると、日本の葬式にかかる費用はかなり高額です。海外では20万円から50万円ほどあれば平均的な葬儀を行うことができますが、日本で一般的な葬式を行うにはおよそ200万円ほどが必要だといわれています。日本の葬式がこれほど高額なのには、日本独特の思想や葬儀形式が関係しているといわれています。戦国・江戸時代の武士の切腹を代表するように、個人の死に方は日本人にとって非常に重要なものでした。

戦が盛んだった時代は、個人の価値が散り様によって評価されることがあり、立派に散っていった戦人に対しては、例え敵側であっても称賛したといわれています。個人の「逝き方」がその人の「生き方」そのものを表すとされていたのです。このような考え方は現代人にもある程度継承されているようで、日本の葬式は海外と比べると豪華で大がかりなことが多いです。儀式が一度で終わらず、複数回に分かれていることも費用が高額になる理由です。

通夜や告別式など、日本の葬儀はいくつもの段階に分かれています。そのため海外と比べて多くの会場費用や人件費がかかり、桁違いの金額が必要になるのです。しかし、時代が下るにしたがって、日本でも簡略化された比較的安い葬式が行われるようになってきました。通夜を行わない形式や、少人数で行う葬儀が近年人気を集めてきています。

このような葬儀が人気を集める背景には、家庭の経済的事情の他、日本人の葬儀に対する考え方の変化があるようです。